交渉したいわけではなくて、弁護士として法的解釈を述べるときに、なんか足を引っ張っている人みたいな位置づけになりそうになってしまったりと、いろいろと困難を抱える場合があり、「言いにくいことをうまく伝える会話術」などを読んでみましたが、ビジネスの場面では「ハーバード竜交渉術」の方が伝え方の参考になるのではと思い、読んでみました。
ハーバード流交渉術の構成を理解しておらず、この本は3作目ということで、なぜか3作目から読みだしてしまいました。ものすごく読みやすい本で、理路整然と、テンポよく、非常に読みやすいです。原文も日本語訳もきっと両者がとても素晴らしいのだろうと思わせられます。「言いにくいことをうまく伝える会話術」の方は、ちょっとこちらに比べると、全体的なテンポが、やや読みにくいように感じました。
1作目:「ハーバード流交渉術 イエスを言わせる方法」
2作目:「ハーバード流 ”NO”と言わせない交渉術」
3作目:「最強ハーバード流交渉術 仕事が100倍うまくいくNoの言い方」
という構成のようです。
Yes→No→Yes?という言い方が大事とのこと。これは全くその通りだと思いました。まず、信念をもって強く否定の心を打ち立てたうえで、入りは基本は否定から入らず、最後は相手に受け入れ可能なことを提案するような感じといえばいいのかな。肯定→限界設定→提案で終わる、と。
ものすごく素晴らしい内容の本で、本当に真理だなと思うことばかりが書かれています。ただ、それは真理なんだけど、実践はなかなか難しいので、何度も読んで、毎日のように練習して、頑張っていきたいところ。本当にその通りの事ばかり書かれていて、すべてが参考になって、本当に貴重なありがたい本。実践は厳しいけど、それは頑張るしかないので、出来ることを少しずつ、心に常において、頑張っていきたいなと思いました。
Noを言うためには、まず自分のYesを丸裸にする
- Noを始まりにせず、深く根を張ったYes(自分の利益と関心に対するYes)の上に立つ。
アルコール依存症の人が断酒するのに、長生きして初孫の成長を見守りたいというのが秘訣だった例が挙げられ、結局、Noの奥にある、真の望みを明確化する。
→感想:「なんとなくいや」ではなく、深堀することで、主張に説得力が出てくるし、そもそも主張すべきなのか否かも自分の中で明確化できるのだろう。ビジネスの場面でなんとなくちょっとな・・・と思って、それを流していると、いいことはほとんどない。しっかり違和感を深堀していこうと思う。 - 怒りに反応せず、本来の目的に集中する。自分は本当は何を求めているのか、自分にとって何が本当に大切なのか問いかけてみる。不当な要求に直面したとき、怒りなどが出るのは自然であり、友人と接するみたいに感情の声に耳を傾けてあげ、感情に思いのたけを洗いざらいぶちまけさせてあげよう。感情はあなたの所有物であり、あなたは感情の所有物ではない。
→感想:感情を抑制しようと思うほど、感情が暴れだすのだろう。感情に思い皿いぶちまけてもらい、感情に寄り添ったうえで、自分の真の目的に沿って行動するのがいいということだと思った。 - Noを言おうとしている俳優を見下ろすバルコニー席に立ち、冷静・明確に全体像を把握する。Noで何を創造・保護・変革したいのか、何に対してYesと言いたいのか、Yesと言ってしまった場合又は服従した場合、自分のどんな利益が危機にさらされるのか、問題を変革した場合自分にはどのような好影響が及ぶのか。衝動的な反応を控え、貴重なエネルギーの無駄遣いを防止する。すべての準備が整ったら、ここぞというタイミングで感情のエネルギーを開放して決意へと変える。この決意を場当たり的な反応の燃料ではなく、適切な行動の燃料として注ぎ込む。ガンジーは、怒りを持続すべしと言った、制御された怒りを力に返還し、力は世界を動かせると言った。
→感想:メタ認知が大事、と。 - 人類共通の基本的必要性は以下。大体以下の必要性に分類できる。
安全・生存
食料・飲料などの生活必需品
愛情と家族
敬意と存在意義
自由と自己決定権
→感想:仕事でもやもやするのは、「敬意」を欠かれたとき、そのとき「存在意義」が発揮しにくくなるようにも思う。 - Noと言いたいことがある場合、Noの動機となっている利益をリストに書き出し、すべての利益の共通項をワンフレーズに凝縮すると良い。横暴な父親にNoと言ったジョンは「自尊心」、アルコール依存にNoと言った親戚は「初孫」の一言にまとめ上げた。イメージトレーニングを導入し、望ましい結果を心に描いてみよう。具体的に映像化しておけば、成功に必要な確信と信念を得ることができる。
→感想:本書ではマンデラやガンジーの例なども出てくるが、不撓不屈の精神も行動も、信念に裏打ちされていて、そんな高尚な話ではないNoであっても、強い思いには信念なりなんなりがあって、そこをきっちりイメージとして信念にまでまとめ上げれば、すごく強いモチベーションにもなるし、確信にもなるし、と言うことなのだろうと思った。
自分のNoに力を与える
- プランBを案出する。プランBは相手の協力にかかわらず、自分単独で起こせる行動。妥協案ではなく代替案。プランBの出来が良いほど大きな力が得られる。ブレストでまずは批判を抑えていっぱい案を出す。
→感想:全くその通りの事を、しっかり論理的に言語化してくれることで、読んでいて大変参考になる。 - 利益を共有してくれそうな人と連立を組むのも良い。例えば隣の犬に困っている牧場主だったら、隣の家の子に子羊をプレゼントして、犬の飼い主に羊への配慮を促すなど。
→感想:こういうの、うまい人は本当にうまいが、私は下手である。 - 相手の棒を取り上げることも大事。「上司を出せ」という顧客に対しては、上司に事前に「顧客から値引き要求が近々きますが、担当者と交渉してくださいとお答えください」と根回しする、キューバ危機の際に海上封鎖するなど。
→感想:こういうの、うまい人は本当にうまい。これができれば、本当に根回し上手というか、交渉上手というか、軍師になれると思う。 - 最悪のケースをあえて想定して、ビジネスの場面では最悪でも命までは落とさないのでそれを考える等。
相手に敬意を示してYesへの道を切り開く
- 立てこもり犯に「何が問題なんですか?何が怒っているんですか?あなたを窮状から救い出すために何か手伝えることはありますか?さあ、私に話してみてください」というなど。
- 相手が理不尽な要求や行動をしてくる理由がいまひとつわからないときは、「何が問題なんですか?」「そちらの必要性についてご教授願えませんか?」などと聞く
→感想:全くその通りだが、実際やろうとすると怖い。なぜ怖いのかわからないけど、理不尽なことを言ってくる人が怖いからだと思う。攻撃的な人も怖いし。バルコニー席に立って、怖さを乗り換えて、敬意をもって率直に聞くことが大事なんだろう。 - 相手の観点を認める。マッチで遊んでいる子に「うまいわね、ちゃんと火を起こせたわね。人類は長い時間をかけたのよ。火をおこす方法がもうわかったわね。だったらもう二度とひとりでマッチは擦らないって私と約束しよう」というなど。
→感想:うまいわあ。相手の視点に立って、相手の立場に立って、相手がメンツをつぶさないような長所や言い訳などを代弁してから、Noを伝えるということか。 - 大統領と財界で懇談しているときに大統領が怒りだしたら、「大統領閣下、遺憾ながらボタンの掛け違いがあったようです。我々がお邪魔したのは、感謝の意を表するためなのです。第二期政権でも改革を続けていただくために、財界としてどんなお手伝いができるか、ぜひとも意見をお聞かせください」というなど。
→感想:拝啓や意図が間違って伝わることもあるので、率直に意図を伝えて誤解を解くのもよい、と。
自分のYesを表明する
- You陳述法(あなたが悪い)ではなくThe陳述法(非難や判断をいれずに事実を客観的に伝える)を使う。べきを使わない。
→感想:「言いにくいことをうまく伝える会話術」にも出てきた。感情はIメッセージで、事態の説明はThe陳述法ですね。 - 怒りを外向きに噴出させると上昇してしまい、むかむかした気分がいつまでも続く。まずはバルコニー席に行き、目的を明確にしてから相手と向かい合い、自分が何をどう感じているのかを率直に伝える。I陳述法。
→感想:これがなかなかできない。バルコニー席に行く練習と、目的を明確にする練習が、繰り返し必要だと思う。 - We陳述法を使う(我々の共通の利益や一般的な原理原則で相手の心に訴える)。
×「自社儲けが減るので、カスタマイズできません」〇「リーズナブルな価格が支持されておりまして、低価格を維持するために個別のカスタマイズにはお答えできない状況です」
×「こんなに苦労したので、もう二度と昇進の芽のない異動したくありません」〇「候補者に指名していただきありがとうございます。幸いにも私は過去にAで働くチャンスをいただきました。もしもこの申し出を受けてしまったら、誰かのチャンスの芽を摘みます。わが社の基軸のAで発展に必要な人材育成が滞る事態を招きかねません。私は辞退させていただき、適当な人物に機会を譲りたい」
→感想:上手すぎて、なかなか真似できない。We陳述法ができたら、交渉は7割方終わったと言っていいぐらいだと思う。バルコニー席に素早くいって、We陳述法ができるようになりたい。 - 感謝や好条件など、ありがたい点を伝えつつも、Noを言う。〇「ラリーの代理人になりたいと心から望んでますし、こんな素晴らしいチャンスがめったにないこともわかっていますが、残念ながら具体的な金額というご要望にはお答えできません」
→感想:確かに、すごい良い答えで、誠意ある人物という感じがする。
自分のNoを弁護する
- 敬意あふれるNoを明確・率直に伝え、あとは相手の好きなように反応してもらう。
→感想:これこそが極意というか真理なんだけど、つい怖がってしまう。自分のYesを明確化して、この境地に達することができれば、おのずとNoに力が出てくるのだと思う。 - 今はだめです戦法。「悪いが、会社の財政状態を考えると、いますぐの賃上げは無理だな」
→感想:上手すぎる。 - 私は認めません/私には通用しません戦法。「やめてくれないか。批判なら甘んじて受けるが、このやり方は私には通用しない。問題があるなら、職業人らしく話し合いで解決しよう」
→感想:前提条件をいきなりずらされて意味不明な論争をしかけられたりすることがあり、その場合は、しっかり断ろう。
Yes案を提示する
- 具体的な要請をする。「もっと思いやりを持ってください」では、相手に求めることがわかりづらい。
→感想:全くその通りだが、ついこうなりがちなので、気を付けないと。 - 明るい未来を描いて見せることが大事で、ガンジーは折に触れ、インドが独立した暁には、英国との間に互恵関係を築き、共栄共存を思う存分享受するのだと語っていた。
→感想:全くその通りだが、なかなかできない。いつも心にとめておこう。
自分のYesに忠義を貫く
- 自分の原理原則を譲歩しない、相手に逆襲しない。目には目を実行したら世の中に目の見える人はいなくなってしまうとガンジーの言う通りとのこと。
→感想:全くその通り。つい目先の言葉に反応してしまうが、自分のYesを根本から曲げては意味がないし、逆襲して自分の実利をどぶに捨てても意味がない。 - 相手が怒りやパニックを感じている場合、あなたには二人分の冷静さが必要となる。冷静さも伝播性がある。バルコニー席から眺め、相手の行動を観察し、相手の挑発をゲームと捉え、「ご機嫌取り攻撃」「虚偽の陳述」「個人攻撃」「脅迫」「罪悪感の喚起」などと命名していくと、冷静さを取り戻せる。
→感想:全くその通りだが、なかなかできない。いつも心にとめておこう。 - 自分の主張を撤回せず相手を認知する。〇「あなたの主張は理解しました。もっともなご意見です。私とは見方が異なりますが」
→感想:上手すぎる。なんて上手なんだ。
自分のNoを強調する
- 断ったのに繰返し要求されたら、粘り強くNoを守る。立てこもり犯へ「アナベルに関する話題も今後一切したくない。さっき話したときに私の答えは君に伝わっているからだ。私は君の身の安全を願ってる。少年の身の安全を願ってる」というなど。
→感想:これができない。しつこく説明してしまいがちだが、何度か説明してもわかってくれない場合は、短くNoと言うしかない。 - 行使した力に比例した敬意を示す。子どもに教訓を与えたいなら、怒りを込めて罰するのはやめ、悲しみを込めて論理的帰結を説明しよう。
Yesを目指して交渉する
- 健全かつ真正な関係の構築が大事。あなた自身に忠義を貫くことができ、相手も相手自身に忠義を貫くことができる。短期的な利益で手を打たずに、Noに至った動機(利益、必要性、価値観)を思い出し、プランBを思い出し、プランBと合意とどちらがいいかよく考える。
→感想:つい譲歩してしまうが、こちらばかり譲歩しては健全な関係にならない。このことを心に強く思って、しっかりNoを伝えたい。 - 相手の立場に立って、あなたの提案にYesということがいかにむずかしいか理解できるはずだ。相手は相手の利益に関する不安と懸念、メンツを失う危惧がある。満たされていない相手の必要性と関心毎。相手の上司や利害関係者の意見など。相手のために金の橋を架ける。
→感想:これも本当に真理なんだけど、なかなか難しい。 - 受容スピーチ試験が必要。相手は相手の承認権限者に「なぜ譲歩したのか?」「いったい何を譲歩したの?」「妥協する必要が本当にあったのか?」「我々の存在を忘れていたのか?」「どうして相談しなかった?」などと聞かれる。たとえば労使交渉であれば、労働者代表団と話していても、結局彼らは労働者から承認を得なければならない。
→感想:全くその通り。 - マンデラはTV討論会で大統領を批判したが、挙国一致内閣で手を組むかもしれない相手なので、異なる人種グループを基盤にする人々が共通の国家に共通の忠誠心と愛を持つ、これを如実に表しているのが我々二人と考えていて、大統領の力も私には必要で、一緒に立ち向かおうではありませんかと締めくくった。
- 子供に週末の外出禁止令を出した場合は、子どもの宿題が終わったら子供を外へ連れ出し家族全員でお祝いをする。顧客や同僚との関係が芳しくない場合は、一緒にランチに行ったり相手の好きそうなイベントに誘い、仕事の話は絶対にしない。
→感想:全くその通りなのに、なかなかできない。

